データベースユーティリティクラス
データベースユーティリティクラスは、データベースの管理に便利なメソッドを持っています。
目次
- ユーティリティクラスの初期化
- データベースのリストアップ
- テーブルの最適化
- テーブルの修復
- データベースの最適化
- 問合せ結果からの CSV 生成
- 問合せ結果からの XML 生成
- データベースのバックアップ
ユーティリティクラスの初期化
Important: ユーティリティクラスは、データベースドライバに依存しているので、ユーティリティクラスを初期化するには、あらかじめデータベースドライバが実行されている必要があります。
ユーティリティクラスは次のようにロードします:
$this->load->dbutil()
いったん初期化されれば、ユーティリティのメソッドは、$this->dbutil オブジェクトを利用してアクセスできます:
$this->dbutil->some_function()
$this->dbutil->list_databases()
データベース名の配列を返します:
$dbs = $this->dbutil->list_databases();
foreach($dbs as $db)
{
echo $db;
}
$this->dbutil->optimize_table('table_name');
Note: このメソッドは MySQL / MySQLi データベースでのみ使用できます。
第1引数に指定した名前のテーブルを最適化できます。処理が成功したか失敗したかにより、TRUE / FALSE を返します:
if ($this->dbutil->optimize_table('table_name'))
{
echo '成功!';
}
Note: すべてのデータベースプラットフォームがテーブルの最適化をサポートしているわけではありません。
$this->dbutil->repair_table('table_name');
Note: このメソッドは MySQL / MySQLi データベースでのみ使用できます。
第1引数に指定した名前のテーブルを修復できます。処理が成功したか失敗したかにより、TRUE / FALSE を返します:
if ($this->dbutil->repair_table('table_name'))
{
echo '成功!';
}
Note:すべてのデータベースプラットフォームがテーブルの修復をサポートしているわけではありません。
$this->dbutil->optimize_database();
Note: このメソッドは MySQL / MySQLi データベースでのみ使用できます。
現在接続中のデータベースを最適化します。DBステータスメッセージの配列または、失敗した場合に FALSE を返します。
$result = $this->dbutil->optimize_database();
if ($result !== FALSE)
{
print_r($result);
}
Note:すべてのデータベースプラットフォームがデータベースの最適化をサポートしているわけではありません。
$this->dbutil->csv_from_result($db_result)
クエリの結果からCSVを生成することができます。第1引数に結果オブジェクトを指定する必要があります。例:
$this->load->dbutil();
$query = $this->db->query("SELECT * FROM mytable");
echo $this->dbutil->csv_from_result($query);
第2、第3引数で、区切り文字(デリミタ)と改行文字を指定できます。デフォルトでは、デリミタにタブを改行に "\n" (LF) を使います。例:
$delimiter = ",";
$newline = "\r\n";
echo $this->dbutil->csv_from_result($query, $delimiter, $newline);
Important: このメソッドは、CSV を ファイルには書き出しません。単に、CSV に整形するだけです。ファイルに書き込む必要がある場合は、 ファイルヘルパ を利用します。
$this->dbutil->xml_from_result($db_result)
クエリの結果からXMLを生成します。第一引数には、結果オブジェクトが入り、第2引数には、オプションで設定パラメータの配列が入ります。例:
$this->load->dbutil();
$query = $this->db->query("SELECT * FROM mytable");
$config = array (
'root' => 'root',
'element' => 'element',
'newline' => "\n",
'tab' => "\t"
);
echo $this->dbutil->xml_from_result($query, $config);
Important: このメソッドは、XML を ファイルには書き出しません。単に、XML に整形するだけです。ファイルに書き込む必要がある場合は、 ファイルヘルパ を利用します。
$this->dbutil->backup()
データベース全体もしくは個別のテーブルをバックアップできます。バックアップデータはZip または Gzip フォーマットのどちらかの形式で圧縮できます[ 訳注: バックアップ結果をファイルに保存するには、ファイルヘルパを利用する必要があります。 ]。
Note: このメソッドは MySQL データベースでのみ使用できます。
Note: 実行制限時間とPHPが利用できる空きメモリ容量に注意してください。大規模なデータベースのバックアップはできないかもしれません。データベースが大規模な場合は、サーバで直接SQLを使ってバックアップする必要があるかしれません。ルート権限を持たない場合にはサーバ管理者がそれを行う必要があります。
使用例
// DB ユーティリティクラスをロード
$this->load->dbutil();
// データベース全体をバックアップしその結果を変数に代入
$backup =& $this->dbutil->backup();
// ヘルパをロードし、サーバにファイルを書き出す
$this->load->helper('file');
write_file('/path/to/mybackup.gz', $backup);
// ダウンロードヘルパをロードし、ファイルをデスクトップに送信する
$this->load->helper('download');
force_download('mybackup.gz', $backup);
バックアップオプションの設定
バックアップのオプションは、バックアップメソッドの第1引数で配列で渡すことができます。例:
$prefs = array(
'tables' => array('table1', 'table2'), // バックアップするテーブルの配列。
'ignore' => array(), // バックアップしないテーブルのリスト。
'format' => 'txt', // gzip, zip, txt
'filename' => 'mybackup.sql', // ファイル名 - ZIPファイルのときだけ必要
'add_drop' => TRUE, // バックアップファイルにDROP TABLE 文を追加するかどうか
'add_insert' => TRUE, // バックアップファイルにINSERT 文を追加するかどうか
'newline' => "\n" // バックアップファイルで使う改行文字
);
$this->dbutil->backup($prefs);
バックアップオプションの説明
設定項目 | 初期値 | 選択肢 | 説明 |
---|---|---|---|
tables | 空の配列 | なし | バックアップしたいテーブルの配列。空のままにしておけば、全テーブルがエクスポートされます。 |
ignore | 空の配列 | なし | バックアップ処理の対象外にするテーブルの配列。 |
format | gzip | gzip, zip, txt | エクスポートファイルのファイル形式。 |
filename | 現在日時 | なし | バックアップファイルの名前。名前は、ZIP圧縮を使う場合のみ必要になります。 |
add_drop | TRUE | TRUE/FALSE | SQLエクスポートファイルに、DROP TABLE 文を追加するかどうか。 |
add_insert | TRUE | TRUE/FALSE | SQLエクスポートファイルに、INSERT 文を追加するかどうか。 |
newline | "\n" | "\n", "\r", "\r\n" | SQL エクスポートファイルで使う改行文字の種類。 |